2020年9月27日

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営業車を運転するときに注意すべき 「歩行者にまつわる事故」

交通事故死者数の中で、最も死亡者の割合が多い「歩行中」。すべての事故を避ける努力はもちろん必要ですが、特に人身事故は何としても避けなければいけません。では、営業車を運転する従業員は「対歩行者」という視点でどのような危険予測をすべきなのでしょうか。具体的な事故のケースを通じて、企業や管理者に求められる対策を探ります。

【目次】

■ガソリンスタンドに入る際に自転車と接触した事故
■「人気が少ない場所」での油断が招いた接触事故
■信号無視をした自転車との接触事故
■右折時の電動カートの巻き込み事故
■道路端でしゃがんでいる人との接触事故 

ガソリンスタンドに入る際に自転車と接触した事故

1つ目のケースは、大型トラックと自転車の事故です。ある日の朝型、大型トラックがガソリンスタンドに入るため左折したところ、自転車で走行中の男子中学生と接触。自動車が歩道を横切る際には必ず手前で一時停止する必要がありますが、大型トラックはその義務を怠ったとみられています。

こうした場合に注意すべきなのは、自動車の後方から近づいてくる自転車や歩行者です。ガソリンスタンドの空き状況の確認に気を奪われ、歩道の前での一時停止を怠って進入すると、そのまま自転車と衝突する危険性があります。

この事例からの学びは、ガソリンスタンドに限らず、コンビニや訪問先など、歩道を横切って進入する時の接触事故の回避にも生かさなければなりません。つまり安全運転管理としては、どんなところでヒヤリハットが多いかを具体的に把握することが大切なのです。

このケースについて考えてみると、社内で多く発生しているヒヤリハットの場所や、ドライブレコーダーの映像を共有することは具体的な対策として有効といえます。

「人気が少ない場所」での油断が招いた接触事故

2つ目のケースは、ビルやマンションなどの駐車場に入る際の事故です。前述のガソリンスタンドの例でわかるように、車が歩道を横切る際に一時停止や徐行を怠ると、事故発生の可能性が高まります。特に、ビルやマンションの駐車場は死角も多く、歩行者の存在に気づけないこともあります。

それにも関わらず「この駐車場は人気(ひとけ)が少ないから大丈夫・・・」という思い込みや経験を重ねると、スピードを出しすぎてしまうドライバーがいることも事実です。だからこそ企業の管理者は、駐車場では十分にスピードを落とすように指導するとともに、「どのくらい死角が多いのか」「どの程度スピードを落とす必要があるのか」を体感できるような実際の映像を共有・指導することが求められるでしょう。

信号無視をした自転車との接触事故

3つ目のケースは、交通量の多い国道の交差点で自転車とワゴン車が衝突した事故です。交差点で起こる事故の多くは、細い路地の近くで起きると思われるかもしれません。しかし、国道のように自動車も自転車もスピードを出しているような場所でも、深刻な事故は発生しがちです。

この事故では、ワゴン車が青信号で交差点を左折しようとしたところ、横断歩道の赤信号を無視して渡ってきた自転車と衝突。ワゴン車の運転手が自転車の信号無視を予測していなかったことで、ブレーキ操作や回避行動が遅れたと考えられます。

このように、たとえ自動車側は青信号でも、歩行者や自転車は赤信号を無視して交差点を渡ろうとするケースがあります。取り返しのつかない事故になることを考えもせず、信号を守らない自転車は多く存在するのです。「こちらは青信号だから、スピードを落とさずに左折しても問題ない」と思わずに、十分にブレーキを踏んで交差点に入るように習慣づけることが必要です。

実際に自転車とのヒヤリハットに遭遇した人がいないか、一度社内で確認してみてはいかがでしょうか。

右折時の電動カートの巻き込み事故

続いて、交差点における電動カートの巻き込み事故です。歩行者や自転車とは異なり、電動カートの高さは「ドライバーの目線」よりも低いことが特徴です。だからこそ、予めその存在を想定していないと、出会い頭では気づけないことが考えられます。

実際に発生した事故は、信号のない交差点の横断歩道を電動カートに乗った男性が渡っていたところ、自動車がその存在に気付くことができず衝突したというもの。高齢化が進む日本社会では、今後、電動カートの利用者が増えることも考えられます。企業の管理者においては、歩行者・自転車のみならず電動カートの存在も予め想定するように呼びかけましょう。

道路端でしゃがんでいる人との接触事故

最後にご紹介するケースは、道路端でしゃがんでいる人との接触事故です。一般的には考えづらいと思われるかもしれませんが、犬の散歩をしている飼い主や街路樹の手入れをしている人の存在など、意外とあり得るケースです。特に田園地帯のように閑散とした場所では、道路脇の縁石で腰かけている人も見受けられます。

 

人は自分でヒヤッとした経験があれば危険予測をするようになりますが、逆に経験がないと今回ご紹介したようなシーンは想定しづらいものです。言葉で注意喚起を促しても実際イメージできない人が多いといわれるからこそおすすめしたいのが「ドライブレコーダーの映像」を見せること。そこで活用したいのが、通信型のドライブレコーダーです。

パイオニアのビークルアシストは、従業員の安全運転をサポートするソリューションです。社用車に設置した通信ドライブレコーダーを利用し、危険挙動が起きると「発生場所」や「前後20秒間の映像」を自動で記録。リアルタイムで管理者にメール通知を行うとともに、クラウドにも映像をアップロードするため、管理者は運転者から映像を回収するといった手間もなく、時系列に整理された状態で映像を管理できます。「実際に起こったヒヤリハット例」として従業員の安全運転指導に活用することも簡単です。

このようにドライブレコーダーを活用すれば、「自分の運転は大丈夫」と考えている従業員に対しても、「実は見落としていて、大きな事故になりかねない」といった気づきを与えることができるでしょう。交通事故は他人事ではなく「自分ごと化」すべきなのだと実感してもらううえで、ドライブレコーダーは最適なツールなのです。

その他にも、走行データを自動で記録し、一歩踏み込んだ安全運転指導を実現するためのレポート機能も搭載。この仕組みを利用すれば、直行直帰が続く中でも各従業員の運転状況を把握したり、勤務状況を把握したりしたうえで、実態に応じた声掛けをしやすくなります。

社会状況や働き方が大きく変わるタイミングだからこそ、これまでとは異なる視点からの安全運転指導や管理体制が求められます。この機会に自社の事故削減・防止に向けた安全運転指導のあり方を見直してみてはいかがでしょうか。