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エコドライブのメリットや具体的な実践方法を分かりやすく解説!

自動車のCMや広告などで見かけるエコドライブという言葉。なんとなく環境に優しそうなイメージがありますが、エコドライブとは一体何を意味するのでしょうか。本記事では、エコドライブの概要やメリット、具体的なエコドライブの方法を分かりやすく解説します。

目次

1.エコドライブとは環境に配慮した運転

2.エコドライブの3つのメリット

2-1.地球温暖化防止につながる
2-2.ガソリン代の節約になる
2-3.事故防止につながる

3.エコドライブの方法10選

3-1. 燃費を把握する
3-2. 加速・減速を少なくする
3-3. アクセルをゆっくり踏んで加速する
3-4. 早めにアクセルを離して減速する
3-5. アイドリングストップを意識する
3-6. 適切にエアコンを使用する
3-7. 渋滞を避ける
3-8. 走行の邪魔にならない場所に駐車する
3-9. タイヤの空気圧をこまめにチェックする
3-10. 荷物を載せすぎない

4.ちょっとした心がけを積み重ねてエコドライブを実践しましょう

 

エコドライブとは環境に配慮した運転

エコドライブとは燃費消費量やCO2排出量を減らし、地球温暖化の防止に寄与できる運転技術や心がけを指す言葉です。急発進や加減速の激しい運転を避けるなど、ちょっとした工夫だけで燃費が向上し環境に優しい走りができるため、環境省や経済産業省なども積極的に推奨をしています。特に11月は「エコドライブ月間」としてさまざまなキャンペーンが行われており、一度は耳にしたことがある方も多いでしょう。
エコドライブは、環境に配慮した運転(エコロジカルドライブ)の側面や経済的な負担を軽減する運転(エコノミカルドライブ)の側面があり、ご自身にも企業にも地球にとってもさまざまなメリットがあるといわれています。 

エコドライブの3つのメリット

エコドライブには、主に3つのメリットがあります。ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

地球温暖化防止につながる

自動車が排出するガスには、地球温暖化の原因といわれるCO2などが多く含まれています。国土交通省の調査によると、2021年度の日本における運輸部門からのCO2排出量は、1億8,500万トンで全体の17.4%を占めています。(※1)このCO2排出量は、約77億本の杉の木の吸収量に相当するため、地球温暖化を防止するためにはエコドライブの実践などでCO2排出量自体を減らす取り組みがとても重要です。(※2)
また、排気ガスには窒素酸化物(NOx)という有害物質が含まれています。この窒素酸化物は、呼吸器疾患のリスクを高めるといわれており、人が取り込むと咳や痰が出やすくなります。エコドライブで排気ガスの排出量自体を減らすことができれば、地球温暖化防止になるだけでなく、私たちの健康向上にもつながります。

(※1)参考:国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量」

(※2)参考:林野庁「よくある質問」

ガソリン代の節約になる

エコドライブを行うと燃費の消費量を減らせるため、ガソリン代の節約にもつながります。例えば、1リットルあたりのガソリン価格が160円だった場合に、燃費が8.5km/Lの自動車で年間10,000km走ると、ガソリン代は年間で約188,824円かかります。しかし、エコドライブにより燃費が18%改善すれば、年間で約3万円も節約が可能です。
エコドライブは、環境にやさしいだけでなくお財布にも優しいエコノミカルドライブだといえます。

事故防止につながる

エコドライブの基本は、ゆっくりとした発進やゆっくりとした停止です。そのため、エコドライブは交通事故につながりやすい急発進や急停止の回数が減り、事故防止につながると考えられます。さらに、優しい運転はタイヤの不必要な摩耗を減らせるので、劣化による交通事故へのリスクを減らしたり、タイヤの交換費用の節約にもつながったりするのです

エコドライブの方法10選

ここからは、エコドライブの具体的な方法をご紹介します。今日からすぐに取り組めものもあるため、ぜひ積極的に意識・実践してみてください。

1. 燃費を把握する

最初に行いたいのは、所有している自動車の燃費を把握することです。日々の燃費を把握すると、どれだけ自分がエコドライブを意識・実践できているのかを視覚的に把握できます。自動車に装備されている燃費計やエコドライブナビゲーションをはじめとした燃費管理ができるクラウド型の車両管理システムを使えば、スムーズに燃費の把握ができるでしょう。

2. 加速・減速を少なくする

エコドライブにおいて、加速や減速の少ない運転はぜひ実践したいことの一つです。一定の速度を保ちながら運転する場合と異なり、無意味な加速や減速は燃費の消費につながり、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪くなるといわれています。
加速・減速を減らすために特に意識したいのが、車間距離です。車間距離が短いと、前の車の動きに合わせてブレーキを踏む回数が増えます。運転の際はできるだけ車間距離にゆとりを持ち、なおかつ周囲の自動車の動きに注意しましょう。

3. アクセルをゆっくり踏んで加速する

自動車の走行では、発進時に多くの燃料を消費します。座った状態から走り出すのと、寝ている状態から走り出すのとでは、必要とする力が異なるのと同じです。発進時には車が急加速しないように気をつけながら、ゆっくりとアクセルを踏んで加速しましょう。
環境省によると、最初の5秒は時速20kmで走ることを推奨しています。これにより10%の燃費改善が期待できるとされています。(※)

※参考:環境省「エコドライブ10のすすめ」

4. 早めにアクセルを離して減速する

アクセルは早めに離しても惰性で動くため、その分使用する燃料を減らせます。減速するときは、早めにアクセルを離しましょう。さらにエンジンブレーキを使えば、燃料の供給自体が停止されるため、より燃費を抑えられます。信号などから停止することがあらかじめ判断できる場合は、早めにアクセルから足を離してエンジンブレーキで減速すると良いでしょう。また、減速をするときや坂道を下るときにもエンジンブレーキを利用してみてください。
ただし、タイミングが早すぎると想定していたよりも手前で停止してしまい、再加速の必要が生じてしまいます。
交通量の少ない道路などで車のエンジンブレーキの状態を確認しておけば、タイミング良く減速ができて無駄な加速を減らせるでしょう。

5. アイドリングストップを意識する

アイドリングストップとは、ブレーキを踏んで車が完全に停車した際に、エンジンが自動的にストップする状態のことです。排気ガスの排出や燃費の消費、騒音などを防ぐことができます。
環境省のデータによると、エアコンをOFFにした状態でも10分間エンジンがかかった状態が続くと130cc程度の燃料を消費するといわれています。(※)一般道路では信号待ちなどで、車が停止するタイミングが意外と多いものです。小まめにアイドリングストップを行って、CO2の排出量を低減しましょう。
ただし、自動アイドリングストップ機能搭載車ではなく、自分でエンジンを止めるアイドリングストップは、慣れるまでに誤作動や発進遅れが生じることがあります。また、エアバッグのような安全装置や方向指示器が作動しないため、坂道でのアイドリングストップや信号・踏切で先頭になった場合の手動アイドリングストップは注意が必要です。

※参考:環境省「エコドライブ10のすすめ」

6. 適切にエアコンを使用する

車のエアコンは車内を冷却・除湿する機能しかなく、冬場には必要がありません。冬場に暖房が必要なときは、エアコンのスイッチはOFFにしましょう。また冷房が必要なときも、温度や風量設定に気を付けてなるべく車内を冷やしすぎないようにしましょう。冷房の過度な使用は燃費の消費を促してしまいます。

7. 渋滞を避ける

渋滞に巻き込まれることも、燃費が悪くなる原因の一つです。環境省のデータによると、1時間のドライブ中渋滞に気付いて道を変えようと10分間余計な走行をすると、燃料消費は17%程度増加するとされています。(※)
渋滞は突発的に起こる場合もありますが、交通情報をチェックすることであらかじめ回避できるものもあります。車で移動する際はあらかじめルート検索や渋滞情報をチェックして、最短時間で到達できるようにしましょう。

※参考:環境省「エコドライブ10のすすめ」

8. 走行の邪魔にならない場所に駐車する

交差点付近など、走行量が多く死角が生まれやすい場所での迷惑駐車は、交通事故や渋滞を発生させる原因となります。迷惑駐車にならないよう気を付けて、エコドライブがしやすい道路状況を作りましょう。

9. タイヤの空気圧をこまめにチェックする

タイヤの空気圧が適正値より低下していると燃費は悪化します。タイヤの空気圧は車種によって異なるため、メーカーによって適正値が定められています。最低限月に1回はタイヤの空気圧が適正値になっているかをチェックしましょう。タイヤの適正値は、運転席のドアを開けた部分に記載されていることが多いため、ご存じない方は確認してみてください。

10. 荷物を載せすぎない

自動車の燃費は走行方法に左右されるイメージが強いですが、実は荷物の重さによる影響も大きいです。環境省のデータによると、100kgの荷物を載せて走行した場合、燃費は3%悪化するといわれています(※)。トランクに不要な荷物が積みっぱなしになっている場合は降ろすようにしましょう。
また、ルーフキャリアのような外装品も空気抵抗を大きくし、燃費の悪化につながるため、必要がなければ早めに取り外しておきましょう。

※参考:環境省「エコドライブ10のすすめ」

 

ちょっとした心がけを積み重ねてエコドライブを実践しましょう

エコドライブはCO2排出量や燃費消費量を減らし、地球温暖化の防止や石油のような限られた資源の有効活用にもつながります。エコカーを購入せずとも、エコドライブは日々の運転の中のちょっとした心がけですぐに実践することができます。急発進や急停車を減らす、アイドリングストップをするなど、できることから始めてみましょう。

また、社用車を管理する場合には運行差管理サービスを利用する方法もおすすめです。例えば、パイオニア株式会社のビークルアシストであれば、急ブレーキや急発進などの危険挙動発生時に管理者へメールが配信され、その時の危険挙動動画を確認できます。もちろん危険運転を感知すると、ドライバーにも音声やアラームで警告されるため、安全運転の向上が期待できます。また、車両位置や業務進捗状況をリアルタイムで管理できるため、訪問先への効率的なルート検索も可能です。
環境に配慮しながら効率の良い車両管理をしたいとお考えの方は、ぜひ資料ダウンロードやお問い合わせから、ビークルアシストのサービスをご確認ください。