日本全国の支店の車両を一括管理でき、リスク削減に
(キャストグローバルグループ)
目次
多数の支店の車両を、効率的に一括管理できるように
レピュテーションリスク回避につながるデータ取得システム
使い勝手の良さを追求した機能性と操作性が導入の決め手
アルコールチェックへの活用も視野に
多くの支店や事務所を持ち、各拠点の車両管理に頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか?
今回ご紹介する「キャストグローバルグループ」も、車両管理に課題を抱えていました。東京の大手町の本部を含め、日本全国に14の拠点を持つ同社は、「ビークルアシスト」(Vehicle Assist)を導入したことで劇的に車両管理体制が強化されたといいます。
2022年9月より「ビークルアシスト」導入を開始し、現在全国の社用車全ての計42台の搭載車を運用。インタビューでは導入の決め手や、約一年運用して見えてきた導入のメリットなどについて、バックオフィスを統括する株式会社CGBO代表取締役の佐藤彰紀さん、「ビークルアシスト」運用担当の小川さんにお話を伺いました。
多数の支店の車両を、効率的に一括管理できるように
導入するにあたって、どのような課題を持っていらっしゃいましたか。
「一番大きな課題は、車両管理です。日本全国の拠点それぞれが持つ車両について、台数を把握していたものの、拠点に管理を任せていたこともあって、本部では細かな状況を把握しきれていませんでした。
そうなると車両管理の意識の高さ、具体例をあげると自動車検査登録制度(車検)の管理体制もマチマチで、こちらが関知していない間に車検切れしてしまうというリスクもありました」(佐藤さん)
結果的に導入前に比べて、管理体制は強化されたのでしょうか。
「以前には知りようがなかった情報が取得できて、大きく改善しました。導入までは自動車保険の更新などの最低限の管理しかできなかったところが、各拠点の稼働している台数なども、リアルタイムで分かるようになりましたから。
機能も充実していて、車検の期限も自動的にリマインドがありますし、使い方次第で車両リースの期限もリマインドできます。免許証をかざすだけで運転者と紐づけられるので、個人ごとの運転状況が自動的に蓄積されるのも手軽です。今度様々な機能をフル活用して、管理業務に活かしていきたいですね」(小川さん)
各拠点のデータが一覧できるメリットを、業務改善に役立てていただいているのですね。
「車両情報が集約できたことが1番のメリットです。データを取得しそれを一括管理できる環境を作れたので、当初の目的は完全に達成されました。
それに加えて、現在は、危険運転などの安全運転管理に関わる情報収集ができることも、メリットだと感じています。ドライブレコーダーが付いている安心感だけではなく、事故を未然に防ぐ情報を収集できるのは、当初思っていた以上の活用の可能性がありそうです」(佐藤さん)
レピュテーションリスク回避につながるデータ取得システム
導入の目的として、安全運転管理への関心はありましたか。
「車両管理と同様に、事故に関しても各拠点に報告を任せていたので、管理が行き届かないという課題がありました。
今では急ブレーキなどの小さな危険挙動も逃さずに、メールで通知が来たり、安全運転に関わるデータを管理本部で自動的にストックできたりするので、助かっていますね。コンプライアンス対策の観点から見ても、事故リスク削減は必須なので、大きな前進です。
導入以前は、損害賠償などにつながる事故があった場合は、保険会社から連絡が来るものの、対物で自社車両をぶつけるといった細かい事故の報告は、ヒアリングすると出てくるといった具合でした」(佐藤さん)
士業グループという性質上、事故対応は特に重視されているのではないでしょうか。
「レピュテーションリスクには敏感ですね。法律を扱う仕事ですので、違法行為に対しての周囲の目は当然厳しくなります。そもそも深刻な事故で懲役にでもなったら、司法書士等の士業は免許停止になる事もありますので。
日ごろの行動に関しては各人が気を付けているところですが、車を使っている以上、交通法の違法行為をしなくても事故の可能性はあります。実は導入の直前、立て続けに社用車での事故がありました。そのことがきっかけでドライブレコーダーの搭載を急いでいたことも、導入の動機でした。
ですから私自ら展示会に出向き、『ビークルアシスト』の早急な導入を進めたのです。かねてから課題だった車両管理の強化、ドライブレコーダーの搭載、加えて事故防止が一挙にかなうところが魅力でした」(佐藤さん)
きっかけとなった事故について、詳しく教えてください。
「大きなものとしては、令和に起きた社用車とバイクの右直事故です。当時はまだ社用車全てにドライブレコーダーがついている状況ではなかったのですが、たまたまその車両には付いていたんですね。おかげで当方に非がないことが映像で証明できました。全車両にドライブレコーダーの設置が必要だと痛感した事故でした」(佐藤さん)
ドライブレコーダーは事故が起こってしまったときに、不法行為をしていないという証明になります。加えて「ビークルアシスト」は、事故につながりかねない危険挙動を感知してお知らせするので、事故を未然に防ぐ効果があります。
「法律関係の業務ですので、法令遵守の意識を高く持つことは大前提。そのうえで、不慮の事故の場合にも身の潔白を証明する準備が必要です」(佐藤さん)
「今後は安全運転の推進のために、優良運転者のランキングを発表するなど、安全運転へのモチベーションアップにつながる活用も、工夫していきたいです」(小川さん)
実際に事故削減の効果を感じた事実などはありますでしょうか。
「データ分析や活用に関しては模索中なのですが、事実として自動車保険の割引率は高くなりましたね。『ビークルアシスト』を導入し、データが取られていることで、社員の意識が向上したこともありますが、深刻な事故の割合は減っていると思います」(小川さん)
導入にあたって、社員の方の反発はありましたか。
「どこまで記録されているのかを、気にされていた方はいました」(小川さん)
「気持ちは分かりますね。長い道中、時には同乗者と他人に聞かれたくない話しもしますから。なんでも録音されていたらやり難いでしょう。ですから、そこは危険運転の事実がなければ記録は残らないと説明しています。
会社として社員が入社するときに、業務上必要な場合は個人情報を収集するという同意は得ています。そういった観点では、ドライブレコーダーも業務上の、しかも危険度が高いときに限られた時の記録で、無暗に収集しているわけではありません。そういったことを、最初に伝えております。
私たちは業務上、個人情報の扱いには敏感ですので、そういったところはきちんと手順を踏んで納得してもらっております」(佐藤さん)
使い勝手の良さを追求した機能性と操作性が導入の決め手
導入にあたっては他のメーカーも比較検討されたと思います。どんなところが、導入していただく決め手になったのでしょうか。
「他社の製品も併せて、デモ画面を見て比較検討しました。そのうえで『ビークルアシスト』は、操作がし易そうだと直観しました」(小川さん)
「確かに『UI(ユーザーインターフェース)が全然違うよね』と話していました。他社に比べて取っ付きやすいんです。そこがメーカー選びのポイントになりましたね」(佐藤さん)
実際にご利用になってみて、いかがでしょうか。
「使いやすいです。特にデータの重要性によって、優先順位を付けてくれるのはありがたいです。他社さんだとデータは蓄積されるけれど、情報の扱い方が難しいシステムもありましたので。
その点『ビークルアシスト』はこちらからデータベースにアクセスしなくても、危険挙動などで緊急性の高いものは、メールでお知らせしてくれますので、埋もれてしまうことがありません。データベースも危険運転の深刻度によって降順・昇順と並び替えられるので、情報の取捨選択がしやすいのです」(小川さん)
機能は随時アップデートし、ユーザーの使いやすさを追求しています。
「利用方法を知るための、サポートサイトも重宝しています。Q&Aも随時更新していただいているようで、どんどん充実していっていますね。
支店から『ビークルアシスト』本体の操作についても聞かれますが、そんなときにサポートサイトを見ると、大体のことは解決します。時にはサポートサイトのアドレスを社員に直接送ったりもしますよ」(小川さん)
アルコールチェックへの活用も視野に
交通事故のリスク管理と関連しておうかがいしますが、アルコールチェックについてはどのように備えられているでしょうか。
「実は頭を悩ませているところなのです。今までは全ての拠点が車両数5台以内でしたので、法的にはアルコールチェックが義務付けられておりませんでした。しかし最近ひとつの拠点の規模が拡大し、アルコールチェックが必須になったところです。
今後はアルコールチェック機器の導入も義務付けられる予定ですし、法的な縛りが有る無しに関わらず、飲酒運転がないということのエビデンスを取っていく必要性を感じています」(佐藤さん)
アルコールチェック機器の導入は一時的に先延ばしされましたが、2023年12月1日からの施行が正式決定したと報道発表がありました(2023年8月8日時点)。また2022年4月から既に安全運転管理者による目視等による運転前後の酒気帯び確認や、その結果のデータ保存は義務付けられています。
「仕事の性質上、運転前後にお酒を飲んでくるような人は居ないはずですが、アルコールチェック機器で測ると前の日のお酒が残っている人がいそうで、実は心配しています」(佐藤さん)
ビール350ml缶1本に含まれるアルコールが体内から完全に抜けるまでには約2~3時間かかるといわれています。つまり3本飲んでいたら6〜9時間はアルコールが抜けないと考えられます。
「既に導入を開始した企業の方にお話を聞くと、やはり本人の意識に関わらず、前日のお酒はかなり残っているものらしいですね」(小川さん)
お仕事柄、お酒の席も多いのでしょうか。
「コロナ禍がある程度落ち着いたこともあって、我々の業界も仕事上の会食で飲酒する機会が戻りつつあります。そうなると前日どこまで飲んでいたかは、さすがに目視では分からない。当人は一晩経ったから良いだろうという認識でも、機械で測ったらアルコールが残っていたという話になりかねません」(佐藤さん)
商習慣も地方によって違うでしょうし、支社で新たな飲酒の決まりを徹底させるのは難しそうですね。
「最終的にはルールを作り、伝えて、遵守してもらうのですけれども、その遵守状況を調べるためには、結局データを取るしかないんです。
それは車両管理や交通安全管理のために『ビークルアシスト』でデータを取ってみてつくづく実感しましたが、データがなければ効果的な指導もできないと思います。
アルコールチェックに関しても同じだと認識していますので、アルコールチェック機器と『ビークルアシスト』が連携したデータ取得機能には、興味がありますね」(佐藤さん)
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多くの拠点を持つ企業の場合、車両管理や安全運転管理の一元化が難しいという課題を抱えているケースが多いようです。『ビークルアシスト』は車両の利用者も管理者も、最小限の労力でさまざまなデータを取得・蓄積できます。
それだけでなく、収集したデータを最適な方法で管理者にお知らせするなど、蓄積されたデータの使いやすさにもこだわっています。