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【危険運転を回避する】事故を未然に防ぐためにできること

日々安全運転対策の方法を模索しつつも、具体的な手法が確立できていない企業は極めて多いのではないでしょうか。しかし、ポイントをきちんと押さえれば、継続的な事故防止を実現することも可能です。そして、そのための鍵は 「危険運転を回避する」ことにあります。本記事では、そのための考え方と手法をご紹介します。

【目次】

■なぜ危険運転行為が事故を招いてしまうのか?
■ヒヤリ・ハットが生じやすい典型例
■ヒヤリ・ハットを可視化するためのドライブレコーダー活用
■継続的な運用で「事故の未然防止」を実践

なぜ危険運転行為が事故を招いてしまうのか?

交通事故は、単に運転経験の少なさやスキルが足りないことで起きるのではなく、ある法則の下で引き起こされているといわれています。それが「ハインリッヒの法則」です。

     https://www.infraexpert.com/info/network7.html

「ハインリッヒの法則」は、アメリカの損害保険会社で技師を務めていたハーバート・ウィリアム・ハインリッヒ氏
が1929年に提唱した法則です。そこでは、1件の重大事故が発生する背景には、重大事故に至らなかった軽微な事故が29件発生しており、さらにその背後には、事故寸前だった300件の異常が起こっていた、といわれています。

そして、ここで発生した300件の異常は「ヒヤリ・ハット」と呼ばれています。重大事故を1件でも起こして企業名が公表されれば、企業の社会的信頼の低下は免れられません。だからこそ、「ヒヤリ・ハット」の段階からその発生を抑制することが大切です。

しかし、実際におこったヒヤリ・ハットを全て把握し、安全管理対策に活かすことは、工数がかかりとても困難です。
そこで今回、重大事故の背景にはどのようなヒヤリ・ハットが起こっているのか、いくつかの典型例を具体的に見ていきます。

ヒヤリ・ハットが生じやすい典型例

今回は、ヒヤリ・ハットが起こりやすい「3つの例」をご紹介します。自社のドライバーが走行するルートを思い浮かべながら確認してみてください。

例① 見通しの悪い場所での走行

1つ目は、狭い交差点や駐車場の出入り口付近での走行です。

自分が直進しているから優先だと考えていても、脇道から出てくる車はそう思っていないかもしれません。特に、カーブや電柱などで見通しが悪い箇所では、接触する事故や急ブレーキが多いというデータもあります。また、車道に出る際に死角が多い駐車場の出入り口付近も、車や人との接触事故が多い場所です。普段、自社のドライバーが走行するルートに該当する箇所があれば、安全な速度で運転するように周知徹底を図りましょう。

例② 渋滞中の道路の走行

2つ目は、渋滞中の急な車線変更をしてくるケースです。

渋滞していると少しでも急ぎたくて流れている車線に行きたくなるのが人間の心理。自分が走行している車道が空いていると、つい油断してしまうものですが、渋滞車両から急な車線変更をしてくるケースがあります。渋滞中は強引な運転が増えるのと、疲労のために判断力も鈍るため、このようなシーンでも接触事故を起こすことがないように、渋滞時こそ周りの車両の動きを見ながら慎重な運転をするようにしましょう。

例③ 路上駐車の多い道路での走行

3つ目は、路上駐車の間から歩行者が飛び出したり、車両から急に人が降りてくるケースです。

路上駐車が多い市街地などでは、それらの車両の間から歩行者が飛び出してくることも多く、十分な注意が必要です。運転席から車の左側は見えにくいため、駐車車両の横を通過する際は、「急にドアが開くかもしれない」「車両の間から人が飛び出してくるかもしれない」と予測するクセを付けましょう。そして、いつでも対応できるように、間隔に余裕をもって走行することが大切です。

このように、ヒヤリ・ハットは様々なケースで発生しうるものですが、一歩違ったら大惨事にもなる「たまたま事故にならなかったこと」ととらえなければなりません。だからこそ危険運転をなくし、事故を防止するためには、まずヒヤリ・ハットをなくすことが鍵となります。そのためには、ヒヤリ・ハットはどの様なシチュエーションで、どの様な危険があるのかを予測することが重要です。実際にヒヤッとした経験をすればその人自身は学習をしていきますが、このように実際に起こった身近な例を共有することで、事前に回避することも有効な手立てとなります。

そこでヒヤリ・ハットを回避し、事故の発生原因を解消するために有効なアプローチが、ドライブレコーダーを活用した「ヒヤリ・ハットの可視化」です。

ヒヤリ・ハットを可視化するためのドライブレコーダー活用

事故防止対策が進んでいる企業では、社用車にドライブレコーダーを設置して、現場で発生したヒヤリ・ハットを可視化し、研修に活用しています。例えば、抜け道から出てきた車と社用車が接触しそうになったヒヤリ・ハット事例は、口頭で説明しても現場の状況をイメージしづらく、映像で伝えると一目で理解できるものが多いのです。

ヒヤリ・ハットを録画できるドライブレコーダーを選ぶと、その動画を安全運転研修に活用、社内共有することができます。例えば、以下のような効果があり、よりヒヤリ・ハットを自分ごと化させることが可能です。

・社内でよく起きる場所でのヒヤリ・ハット動画で注意を呼びかけることができる
・「これは危なかった」という動画を毎月選んで配信することができる
・個々の運転の振り返りができる

このように一般論ではなく、自分たちが普段走行している現場での事例を用いることで、各人がヒヤリ・ハットを「自分ごと化」して捉えることができるため、高い効果が期待できます。

一方で、ドライバーがヒヤリ・ハットに直面してから時間が経過してしまうと、指導の効果も半減してしまうものです。そのため、管理者の手間をかけることなく、ヒヤリ・ハットに直面した直後に指導することもポイントです。

継続的な運用で「事故の未然防止」を実践

パイオニアの通信型ドライブレコーダーは、急ブレーキなどの危険挙動時にその場でドライバーに音声(もしくはアラーム)で警告するので、ドライバーの安全運転意識の向上をサポートします。

また、危険運転を検知すると、ヒヤリ・ハット動画データを自動でクラウドにアップロードし、一覧化するため、動画の回収の手間なく、研修などでの活用も容易です。リアルタイムで管理者へのメール通知も入ることから日頃のコミュニケーションの中で注意を促し、継続的にドライバーの安全運転意識を高めることができます。

事故を未然に防ぐためには、 「身近な社内で起きたヒヤリ・ハット」を共有、可視化すれば、より自分ごと化し安全運転への意識が高まることでしょう。そのため、日頃のドライバーの運転状況の把握は、極めて重要な取り組みとなります。まずはこのようなリスクや情報を把握できる仕組みの検討を行うことが大切です。より詳しい安全運転対策を探されている方は、次にご紹介する資料をご一読ください。