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ドラレコの取り付け位置には決まりがある!取り付け位置の規則や方法、注意点を解説

近年ドライブレコーダー(ドラレコ)は、交通事故やあおり運転の被害に遭った際の証拠としても注目を集めています。ただしドラレコの取り付け位置を誤ると、運転の邪魔になったり、違法行為に該当したりする恐れがあるので注意が必要です。 ドラレコの取り付けはご自身で行うことも可能ですが、配線にこだわった場合、作業の難易度は高くなります。 本記事では、ドラレコの取り付け位置の規則や取り付け方法、よくある失敗例、取り付ける際の注意点などについて詳しく解説します。

目次

1.ドラレコの取り付け位置の規則

2.ドライブレコーダーの取り付け方法

2-1. 電源を確保する
2-2.ドラレコ本体を取り付ける
2-3.本体に配線をつなげる
2-4.動作確認

3.ドライブレコーダーを取り付ける際にありがちな失敗例

3-1.電源の確保先を間違える
3-2.内張の破損
3-3.映像に障害物が映り込む
3-4.ドラレコが外れる
3-5.他の装置が正常に作動しなくなる

4.ドライブレコーダーを取り付ける際の注意点

4-1.検査標章と重なっていないか確認する
4-2.適切な取り付け角度になっているかチェックする
4-3.運転手の視界を妨げない位置に取り付ける
4-4.初期設定をしっかり行う

5.ドラレコを取り付けるときは位置や配線に注意しよう
 

ドラレコの取り付け位置の規則

ドラレコの取り付け位置は製品のタイプによって異なり、フロントガラス上部に取り付けるタイプもあれば、ルームミラーやダッシュボード上に固定したりするタイプもあります。中でもスタンダードなのがフロントガラス上部に両面テープで貼り付けるタイプですが、どこに取り付けても良いという訳ではありません。 
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示の第39条では、ドラレコの前方用カメラについて、以下の箇所への取り付けを認めています。(※1 

  1. フロントガラスの上縁から20%以内
  2. フロントガラスの下縁から150mm以内 


 
フロントガラスの上縁から20%以内というのがやや分かりにくいので、ルームミラーよりも下につけないようにすると覚えておきましょう。上記の範囲外にドラレコの前方用カメラを取り付けると、道路運送車両の保安基準に違反する整備不良車両とみなされるため、注意が必要です。整備不良車両の運転は、道路交通法第62条で禁止されており、同法第119条の2の規定によって、3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金の対象となります。(※2 
そのため、ご自身でドラレコを取り付ける場合は、正しい知識をきちんと調べた上で作業するのがおすすめです。また、自分で取り付ける場合はメジャーなどを使ってきちんと計測し、適用範囲外に貼り付けないよう気を付けましょう。 

 (※1)参考:国土交通省. 「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」
(※2)参考e-Gov法令検索. 「道路交通法」

 

ドライブレコーダーの取り付け方法

ドライブレコーダーの取り付け方法は機種やタイプによって異なりますが、ここでは一般的なドラレコの取り付け方法を紹介します。 

1. 電源を確保する

 ドラレコは電気機器なので、動かすための電源を確保する必要があります。ドラレコの電源の主な取り方は以下の3つです。 

  1. シガーソケットから取る
  2. ヒューズボックスから取る 
  3. カーナビ・オーディオから取る 

スタンダードな方法はシガーソケットから取る方法で、ドラレコをソケットに差し込むだけで電源を確保できます。ただしこの方法は配線がむき出しになり、シガーソケットを携帯電話の充電や加湿器の稼働など、他の用途に使えなくなるため注意しましょう。 
配線を上手く隠すには、運転席または助手席の足元にあるヒューズボックスから電源を取る方法も有効です。しかし、ヒューズボックスを開いたり、ドラレコに合ったヒューズの選別を行ったりするのは、専門的な工具が必要なので一般の方には難しい作業です。車に詳しい方やDIYに慣れている方なら自分で行うことも可能ですが、それ以外の方は業者に依頼するのが一般的でしょう。 
ヒューズボックスで電源を確保するのが難しい場合は、カーナビやオーディオ機器を外し、裏の配線を利用することもできます。いくつかある配線の中から、赤色のアクセサリー電源を選んでください。必要な配線を確保できたら、ドラレコの配線とつなげます。 
ご自身で手軽にドラレコを取り付けたい方はシガーソケットの方法を、ある程度車や DIYの知識があり仕上がりにこだわりたい方は、アクセサリー電源をヒューズボックスまたはカーナビやオーディオを外して確保する方法がおすすめです。  

2. ドラレコ本体を取り付ける

次に、ドラレコ本体を取り付ける位置を決めます。前述の規則を遵守しながら、なるべく運転の妨げにならない位置に取り付けるのが理想です。 
本体を取り付ける位置が決まったら、該当部分の汚れをきれいに拭き取ります。汚れやほこりが付いた状態で本体を貼り付けると粘着力が弱まり、本体が外れたり落下したりする危険性があるので注意しましょう。 

3. 本体に配線をつなげる

 本体を取り付けたら、電源と本体の配線をつなげます。シガーソケットを利用する場合は、フロントガラスの端にケーブルを沿わせながら固定します。フロントガラスと内張りの隙間に押し込むこともできますが、きちんとケーブルを留めないと運転時に垂れ下がってきて視界を遮ってしまう可能性があるので、注意しましょう。 
ヒューズボックスやカーナビ、オーディオから電源を取る場合は、Aピラー(運転席や助手席の斜め前にある柱)や助手席の前方にある収納ボックスなどの内張を外して配線を隠します。余った配線がある場合は、結束バンドで固定し収納ボックスのスペースに押し込むと見えなくすることができます。 
ドラレコの取り付けにかかる時間は、慣れている方でおおよそ40分程度、後方のカメラも同時に行う場合は2時間程度かかります。  

4. 動作確認

取り付けが完了したら、エンジンをかけてドラレコが正常に動作するかどうか確認しましょう。正常に動作しなかった場合、配線が間違っている可能性があります。 
もちろん、車の車種やドラレコの種類によっては専門業者に依頼したほうが良い場合もあります。その場合は車の正規ディーラーや車用品店、最寄りの整備工場などの値段やサービスを比較するとよいでしょう。
 

ドライブレコーダーを取り付ける際にありがちな失敗例

ドラレコをご自身で取り付けるのは簡単なことではありません。取り付け方法を間違えると、ドラレコが正常に作動しないだけでなく、さまざまなトラブルを引き起こす原因になることもあります。 
ここではドラレコを取り付ける際にありがちな失敗例を5つ紹介します。 

1. 電源の確保先を間違える

 ヒューズボックスやカーナビの後ろの配線には、アクセサリー電源の他に常時電源と呼ばれる電源があります。常時電源とは、エンジンがかかっていないときに車が使用する電源のことです。具体的には、電動のスライドドアを稼動させたりハザードランプやブレーキを点灯させたりする時に使われます。 
この常時電源にドラレコをつないでしまうと、エンジンがかかっていない状態の車から電源を確保することになり、バッテリー上がりを起こす原因となります。電源の誤取り付けは、バッテリーが上がって初めて気付くことが多いので要注意です。 

2. 内張の破損

 ドラレコの配線を隠す際に内張を剥がす作業が必要になりますが、樹脂やプラスチックは意外ともろく、力を入れすぎると傷がついたり破損したりしかねません。場合によっては、内張を元に戻せなくなり、内張の修理が必要になることもあります。 
おすすめなのは、手で外す方法です。内張りはがしなどの工具は車用品店で気軽に購入できますが、なるべく避けたほうが良いでしょう。 

3. 映像に障害物が映り込む

 車のフロントガラスには、検査標章や安全運転支援システムのカメラなど、さまざまなものが装着されています。ドラレコの取り付け位置によってはこれらが障害物となり、映像の妨げになることがあります。 
また、フロントガラスやリアガラスにはワイパーが装着されていますが、いずれもガラスの前面を隅々まで拭き取ってくれるわけではありません。ワイパーが拭き取ってくれない場所にドラレコを取り付けると、雨滴などの影響で映像が鮮明に映せなくなることがあります。 

4. ドラレコが外れる

ドラレコの貼り付けが甘いと、走行中あるいは駐車中にドラレコが外れて落下してしまうことがあります。正常な映像を撮影できなくなるのはもちろん、落下の衝撃でドラレコが壊れてしまうこともあるため、フロントガラスへの取り付けはしっかり行わなければなりません。 
特に注意したいのは夏場と冬場の取り付けです。夏場はフロントガラス周辺が高温になるため両面テープの粘着力が弱くなり、ドラレコが外れやすくなります。また、気温が低い冬場も粘着テープが冷えてしまい、粘着力が弱くなる原因となります。 
夏場はフロントガラスに水をかけて冷やしてから作業する、冬場は粘着部分をある程度温めてから貼り付けるなど、季節に応じた工夫を取り入れましょう。なお、水をかけた後はガラスをしっかり拭き、水気を残さないことが大切です。  

5. 他の装置が正常に作動しなくなる 

最近の車には、雨滴を感知すると自動で動作するワイパーや、暗くなると自動的に点灯するヘッドライトなど、安全かつ便利な機能が数多く搭載されています。これらの装置はフロントガラスに設置されているセンサーと連動する仕組みになっているため、ドラレコの取り付け位置とセンサーの位置が重なってしまうと、他の装置が機能しなくなる恐れがあります。
 

ドライブレコーダーを取り付ける際の注意点

ドライブレコーダーの取り付けに失敗しないよう、特に気を付けたいポイントを4つ紹介します。 

1.検査標章と重なっていないか確認する

フロンガラス上部に貼り付ける検査標章(車検ステッカー)は、車検を受けるたびに新しいものに張り替える必要があります。 
検査標章とドラレコと位置が重なったり隠れてしまったりすると、ステッカーを交換するたびにドラレコを取り外さなければならず、手間と時間がかかります。ドラレコを取り付ける時は検査標章と重ならないよう注意しましょう。 

2.適切な取り付け角度になっているかチェックする

 ドラレコの取り付け角度に不備があると、ダッシュボードやボンネットによる死角が生まれてしまい、道路状況や車両ナンバーを正確に記録できなくなる可能性があります。ドラレコを取り付ける際は、道路状況や車両ナンバーをきちんと記録できる角度になっているかどうか、きちんとチェックしましょう。 
また、角度を調整した後は、走行中の振動などによって角度がずれないよう、しっかり固定することが大切です。 

3.運転手の視界を妨げない位置に取り付ける

 ドラレコを運転席側のフロントガラスに取り付けると、運転中の視界を妨げる要因になることがあります。視界が狭くなると事故を起こすリスクも高くなるので、ドラレコはなるべく運転手の視界に入りにくい場所を選んで取り付けましょう。 
助手席側のフロントガラスに付ければ、運転手の視界を妨げる心配は少なくなるのでおすすめです。 

4.初期設定をしっかり行う

 ドラレコを初めて取り付けるときは、初期設定を行う必要があります。例えば、録画データの画質や駐車時の録画のオンオフ、上書き保存の可否などです。初期設定をしっかり行わないと、いざというときに映像が撮影されていない、画質が粗くて判断しにくいなどの失敗につながる可能性があります。ドラレコを取り付けただけで満足せず、きちんと初期設定を行うようにしましょう。
 

ドラレコを取り付けるときは位置や配線に注意しよう

ドラレコを車に取り付ける際は、取り付け位置や配線に注意しなければなりません。特に取り付け位置は法律の規定があり、決められた範囲内に装着しないと罰則の対象になる恐れがあります。規定の範囲内に取り付けた場合でも、センサーに干渉したり障害物が映り込んだりすることがあるため、取り付け位置は慎重に検討しましょう。また、配線を誤るとバッテリー上がりなどの原因になることもあるため、取り付けが難しいと思ったら業者に依頼するのがおすすめです。 

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