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経費を大幅に削減!社有車の燃費向上テクニックについて解説

社有車を多く保有している企業では、ガソリン代の削減は大きな課題となっています。ガソリン価格は常に変動するため価格が低い時に予算計上してしまうと、価格の高騰にてすぐに予算オーバーとなってしまいます。可能であれば、社有車すべてが燃費よく走行してくれるのがベストです。そこで、経費を大幅に削減できる、社有車の燃費向上テクニックを解説します。

目次

1.社有車の燃費に影響する項目

1-1.車の総重量
1-2.メンテナンス状況
1-3.ドライバーの運転技術・使用状況

2.社有車の燃費向上のためにできること

2-1.不要な荷物の整理・目的に応じた車選び
2-2.適切なメンテナンスの実施
2-3.従業員に対するエコドライブ教育の徹底

3.燃費向上を実現する運転技術の習得には通信型ドライブレコーダーが役立つ

3-1.危険運転を察知してリアルタイムで警告できる
3-2.データはクラウドに保存されるのでいつでも確認できる
3-3.データ活用で運転診断も可能

4.通信型ドライブレコーダーのデメリットも知っておこう

4-1.導入費が高額になる
4-2.通信不良が起きうるケースもある
4-3.ドライバーが電源を切ると利用できない

5.通信型ドライブレコーダーの選び方のポイント

5-1.解像度の高さ
5-2.フレームレートの大きさ
5-3.広範囲の映像を記録できる

6.まとめ

 

社有車の燃費に影響する項目

社有車の燃費が向上すれば、ガソリン代をコストカットできるため経費削減に大きな効果をもたらします。とくに毎日営業や現場で社有車を利用する企業では、燃費向上は大きな課題です。ここでは、社有車の燃費に影響する項目について解説します。

車の総重量

社有車の総重量は燃費に大きく影響を及ぼします。当然ですが、車の重量が重いほど燃費は悪くなり、軽くなると燃費はよくなるでしょう。
また、ボディサイズが大きくなると総重量は重たくなります。走行中の空気抵抗も大きくなり、その結果燃費が悪化します。コンパクトサイズな車ほど、燃費はよくなるのが一般的です。

メンテナンス状況

社有車のメンテナンス状況も、燃費の良し悪しに関わってきます。たとえば、タイヤの空気圧が少ない状態で走行していれば、適切な空気圧の時よりも余分な力が必要となり、燃費は悪くなります。
また、エンジンオイルで汚れたままの場合や、エンジンオイルが少なくなっている場合も要注意です。エンジンに負担がかかりいつもより回転数が上がるために、燃料を多く使うことになります。その他にも、車のメンテナンスがきちんとできていないと、燃費向上は達成できません。

ドライバーの運転技術・使用状況

ドライバーの運転技術や車の使用状況は、最も燃費に影響します。急発進のクセがあるドライバーだと、安全運転を行なうドライバーよりも多くの燃料を必要とします。
また、回転数を上げるほどのスピードを出して走行するドライバーも、燃費が悪い走りをしています。
さらに、アイドリングストップが求められている昨今でも、休憩中にエンジンをかけたままでの車中の食事や、仮眠をとることがあるでしょう。そうした無駄なアイドリングも燃費を悪くします

社有車の燃費向上のためにできること

では、社有車の燃費を向上させるためにできることは何でしょうか。基本的には先に解説した、燃費に関係する項目を改善しておけば、燃費は確実に向上します。ここでは、そのための具体策を解説します。

不要な荷物の整理・目的に応じた車選び

社有車自体の重量は軽くできませんが、荷物を含む総重量を軽くすることは可能です。通常の営業を行う際には、タブレットやノートパソコンぐらいなのであまり気にすることはありませんが、現場作業に従事する社有車は要検討となります。
たとえば、現場が長期になるから、と用具一式を社有車に乗せたままだと、違う現場で利用する時には必要ない道具まで運ぶこととなります。土木作業で使う土のうなど重量のある荷物を、そのまま荷台に積んだままの社有車は多く見られます。
本当に毎日現場で必要なら仕方のないことですが、違う現場で社有車を使用するなら面倒でも積み下ろしは必要です。とにかく、社有車の荷台を倉庫代わりにしないで、必要な時に必要なものを載せることが重要です。
また、業務の種類によって社有車の車種選びも重要になってきます。市街地を巡回するような業務では、軽自動車を割り当てることで燃費向上に役立ちます。高速道路を使った長距離移動には、普通車を割り当てるとガソリンの消費量を抑える効果を得られます。
さらに、複数の社員が目的地までは車を使うけれど、到着後は帰社時までパーキングにいれたままなら、ルートを選定して1台に乗り合わせて利用するなどの工夫も必要です。実現できれば、ガソリン代の節約だけでなく、コインパーキングの駐車代も必要なくなるので経費削減に大きな効果が期待できます。
当然、業務効率を考える必要はありますが、社有車の利用法に無駄がないか検討することが重要です。

適切なメンテナンスの実施

社有車の適切なメンテナンスは、確実な燃費向上につながります。とくにタイヤの空気圧は、いつも適正でなければいけません。
タイヤの空気圧は放置しておくと、自然に少なくなってきます。空気圧が少ない状態で走行していると、燃費が悪くなるばかりか摩擦力が大きくなるので、タイヤの寿命も短くなり経済的とはいえません。
自社にエアコンプレッサーを備えてあることは稀なので、給油時にタイヤの空気圧を点検して調整しておくことが大切です。
次にエンジンオイルですが、オイルが劣化したり減少したりするとエンジン内部の潤滑や冷却機能が上手く働かず、燃費悪化につながってしまいます。日常点検をしっかり行ない、エンジンオイルの汚れや量もきちんとチェックしておくことも重要です。
バッテリーの劣化も燃費に大きく関係します。最近のバッテリーはメンテナンスフリータイプが多く、バッテリー液の補充が必要ありません。このようなバッテリーは、液の量ではなく経年によるバッテリー機能の劣化を確認します。バッテリーが劣化すると、充電効率が悪くなるのでオルタネーターでの充電回数が多くなります。走行中はいいのですがアイドリング時には回転数が上ってしまい、燃費を悪くする原因となります。
定期点検を受ければバッテリーチェッカーで、バッテリーの劣化状況を点検してくれますから、12ヵ月ごとの定期点検をきちんと受けることが大切です。

従業員に対するエコドライブ教育の徹底

燃費の良し悪しをもっとも左右するのが、ドライバーの運転テクニックです。急発進がクセになっている従業員には、エコドライブ教育を徹底する必要があります。また、アイドリングストップを守っていない従業員にも、エコドライブ教育が必要といえます。
ただ、エコドライブ教育をしてもその時は「わかりました」といっても、クセを簡単に直せるとは思えませんし、現状ではどのような運転をしているかは、助手席に乗った別の従業員からヒアリングするしか手段がありません。
そこで、車両管理システムを導入すれば、ドライバーの運転傾向をスコア化して管理者が常に確認できる「安全運転診断機能」が備わっているので、実際の運転状況を管理者が確認できます。
その他にも、最も燃費のよくなる運行ルートの選定もできるので、燃費向上と業務改善に効果があります

参考記事:車両管理にはどちらがお得?社有車の購入とリースを比較 |お役立ち情報|パイオニア株式会社 (pioneer.jp)

燃費向上を実現する運転技術の習得には通信型ドライブレコーダーが役立つ

燃費向上を実現するためには、エコドライブができていることが必須です。しかし、ドライバーがどのような運転をしているのかを把握するには、リアルタイムで運転状況を把握する必要があります。
リアルタイムの運転状況を把握するなら「通信型ドライブレコーダー」がおすすめです。通信型ドライブレコーダーは、通常のドライブレコーダーと違い、ネットサーバーを経由して運転状況をリアルタイムで確認できるので、悪いクセのある従業員のエコドライブ技術の習得に、活躍するドライブレコーダーとなります。

危険運転を察知してリアルタイムで警告できる

通信型ドライブレコーダーの最大のメリットは、リアルタイムに運転状況を把握できる点です。一般的なドライブレコーダーはSDカードに画像を記録し、万一のあおり運転などによる事故において、客観的証拠として有効な画像を記録します。
一方で通信型ドライブレコーダーなら、瞬時に危険運転を察知してドライバーに警告音を鳴らして注意し、居眠りや脇見運転をしている時も注意喚起ができます。また、ドライバーの運転傾向も収集できるので、危険運転をしていなら動かぬ証拠として扱えます。

データはクラウドに保存されるのでいつでも確認できる

通信型ドライブレコーダーは、クラウドと通信し直接データ保存ができるので、パソコンにていつでも確認が可能です。日付や時間帯を指定して検索も行なえるので、エコドライブができていない従業員に実際の映像を見せて、安全運転教育を徹底させることもできます。
これまでは、他の従業員からのヒアリングでの状況証拠だけだったのが、危険運転した実際の映像を見せることができるので、エコドライブ教育にとても有効です。万一の事故時にも、現場に向かって従業員から状況を聞かなくても、会社から状況を確認できるので適切な指示を早く出すことができます。

データ活用で運転診断も可能

通信型ドライブレコーダーとドライバーを紐づけすることで、収集したデータを基に運転状況を解析して、ドライバーごとの運転診断にも活用できます。
ドライバーの習慣や悪いクセを取集して、ドライバー同士での運転状況の比較ができます。
さらに、各ドライバーの運転状況と給油情報を解析すれば、どのドライバーが最も燃費の悪い運転をしているのかも指摘できます。
これまでは、ドライブレコーダーからSDカードを抜いて、パソコンにデータを保存するという作業が必要でした。SDカードの容量によっては、毎日データをコピーしないと上書きされてしまうので、ドライバーの運転状況まで確認するのはとても面倒でした。
それが、クラウドに保存ができ解析まで行なえるので、簡単にドライバーの運転状況を確認できるのは大きなメリットです

通信型ドライブレコーダーのデメリットも知っておこう

リアルタイムでドライバーの状況を確認でき、データもクラウド保存でいつでも簡単に状況を確認できる通信型ドライブレコーダーは、危険運転をなくしエコドライブ技術を習得させることができる優れモノです。
ただ、そのような優れモノにもデメリットは存在します。ここでは、通信型ドライブレコーダーのデメリットについて解説します。

導入費が高額になる

便利機能がたくさんあるので、やはり費用が高額になってしまいます。本体価格もさることながら、通信型ドライブレコーダーには毎月の「通信費」が必要になります。
「本体費用+毎月の通信費」が1台あたりに発生するので、保有する車両が多くなればなるほど高額な費用が必要となります。

通信不良が起きうるケースもある

リアルタイムで車両を監視できるメリットがある反面、重要な通信にトラブルが生じるケースもあり、100%いつでもどこでも利用できる訳ではありません。
また、通信環境だけでなく、車に装着している予防安全装置やレーダー受信機などの電子機器によって、通信が干渉を受けることもあります。逆に、通信型ドライブレコーダーの通信が他の機器へ干渉することもあるので、搭載した際に十分な確認が必要です。

ドライバーが電源を切ると利用できない

当たり前ですが、ドライバーが搭載しているドライブレコーダーの電源を切れば利用できません。わざと電源を切ることは少ないと思われますが、電源を直接とらないでシガーソケットから供給する場合は、接触不良によって電源が入らないこともあります

通信型ドライブレコーダーの選び方のポイント

通信型ドライブレコーダーが有効なのは把握できたけれど、どんな機種を選べばよいかわからない方も多いはず。そこで、通信型ドライブレコーダーの選び方のポイントを解説します。

解像度の高さ

ドライブレコーダーでは解像度が重要になっているので、通信型ドライブレコーダーにも同じ条件が当てはまります。
補助金が利用できるドライブレコーダーも、解像度は200万画素以上との条件が提示されています。これは、200万画素以上の高解像度でなければ、前方の車のナンバープレートを読むことができないからです。
そのため、200万画素以上のドライブレコーダーを選ぶことがポイントです。ここでは、ドライブレコーダーの画素数と呼び名を掲載しておきます。

画素数  呼び名 
約100万画素 HD 
約200万画素 フルHD 

約300万画素

3メガ
約370万画素 クアッドHD(QHD)

フレームレートの大きさ

フレームレートも画素数と同様に、ドライブレコーダーにとって重要なスペックになります。フレームレートとは、1秒間の動画が何枚の画像で構成されているかを示す単位のことです。
フレームレートは「1fps、3fps、24fps、25fps、30fps、50fps、60fps、120fps」などの表現が用いられていて、60fpsは1秒間に60フレーム(60コマ)の画像で記録されることを表しています。
人が見てスムーズな動きに見えるフレームレートは、24fps~30fpsといわれています。ドライブレコーダーでも、25fps程度のスペックを持っている製品を選ぶことが重要なポイントです。

広範囲の映像を記録できる

万一の事故時に、重要な部分が撮影できないと、せっかくのドライブレコーダーも、意味がなくなってしまいます。事故はいつも車の正面で起きるとは限りませんから、撮影可能な範囲は広い方が安心です。
視野角が狭いと事故が起きた場所を撮影できないので、証拠映像にならないケースもあります。ドライブレコーターを選ぶ時のポイントは、水平画角が100度以上で垂直画角が50度以上のドライブレコーダーを選びます。
また、2カメラ以上で車両前方と、車内カメラが搭載されているとドライバーの様子も把握できます。360度カメラは、前方、両サイド、車内、後方のすべてを把握できるので最も適しています

参考記事:ドライブレコーダーの選び方!目的に合わせて機能をチェック |お役立ち情報|パイオニア株式会社 (pioneer.jp)

まとめ

今回は、経費を大幅に削減できる社有車の燃費向上テクニックについて、解説してきました。燃費を向上させてガソリン代のコストカットを行なうなら、ドライバーの安全運転が最も効果的です。
急発進や急加速などの危険運転を行なっていると、燃費が悪くなるばかりでなく交通事故を起こす可能性も高くなってきます。
そのため危険運転をする従業員には、エコドライブ教育が必要です。ただ、ドライバーが確実に危険運転を行なっている証拠がないと、なかなか教育を受けさせるタイミングが見つかりません。
そこで、通信型ドライブレコーダーを導入すると、リアルタイムにドライバーの運転状況を把握できるのでとても便利です。データはクラウドに保存されるので、これまでのようにSDカードの抜き差しや、パソコンへのコピー作業が不要となり、いつでも好きな時に確認できます。また、データを活用することでドライバーの運転診断も行なえます。
通信型ドライブレコーダーの導入で、ガソリン代のコストカットを行なえて事故率がグンと下がるなら、月々の通信費が必要でも企業にとってメリットは大きいといえますね。