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道路交通法改正における物流業界が必要な対策と管理を解説!

ご存じの方も多いかと思いますが、道路交通法改正により、免許資格の緩和やあおり運転の厳罰化がなされました。これ伴い、物流業界には変化と同時に課題も生じつつあります。本記事では、運行管理システムによる業務効率化や安全運転徹底などのリスク軽減策について解説します。

目次

1.道路交通法改正による物流業界の2つの変化

 1-2.運転免許緩和による、若年ドライバー増加

 1-3.あおり運転の社会問題化によるドライバーに対する厳罰化

2.物流業界の変化に伴い意識したいリスク、問題

 2-1.若年ドライバーの増加により発生する業務遅延

 2-2.厳罰化により高まる企業側のリスク

3.ドライバーの運行管理強化により問題発生防止、低減

 3-1.若年ドライバーに対する支援や育成による業務負担の軽減

 3-2.ドラレコなどの運行管理によりあおり運転への注意喚起

4.車両運行業務の問題解決支援のためのビークルアシスト

 4-1.ビークルアシストによる車両運行業務管理による業務負担の軽減

 4-2.危険行為の防止のためのドライブレコーダーの設置

道路交通法改正による物流業界の2つの変化

昨今の道路交通法改正により、免許資格の緩和とあおり運転の厳罰化が進みました。このことが、物流業界に変化をもたらしています。

運転免許緩和による、若年ドライバー増加

近年、物流業界では人材不足が深刻化しています。トラックドライバーの有効求人倍率はここ10年ほど増加傾向にあり、物流分野の約7割の企業は2019年時点でドライバー不足に直面していると国土交通省は発表しています。また、平成30年4月の有効求人倍率は2.68倍で、全職種の1.35倍に比べ非常に高水準です。さらに、トラック業界で働く人のうち、半分以上を40代~50代が占めており、高齢化も進行しています。29歳以下の若年層は全体の10%以下であり、人材不足や高齢化への対応が課題となっています。

出典:国土交通省「最近の物流政策について」

こうした状況を受け、人手不足の解消に向けて第二種免許等の受験資格が見直されることとなりました。具体的には19歳で大型・中型免許、および第2種免許が取れるようになり(ただし1年以上普通免許保有が条件)、今後は若いドライバーの増加が予想されます。

あおり運転の社会問題化によるドライバーに対する厳罰化

昨今、あおり運転が増加し社会問題化しています。これを受けて、妨害運転(あおり運転)に罰則が設けられ、即座に免許取消処分の対象となるなど厳罰化されました。過度に車間距離を詰めるなどの違反行為をした場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。また、あおり運転によって他の自動車を停止させるなど、著しい交通の危険を生じさせた場合には、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。

若年ドライバーの増加とあおり運転の厳罰化に伴い、企業が意識しなければならない課題も出てきました。具体的にどのような点に気をつけるべきか、次章で解説します。

物流業界の変化に伴い意識したいリスク、問題

道路交通法改正に伴う変化によって、ドライバーのみならず企業内で問題が発生するリスクも増えつつあります。具体的なリスクは以下の2つです。

若年ドライバーの増加により発生する業務遅延

トラックドライバーは安全かつ確実に効率的なルートで配送しなければならないため、経験や知識が求められます。そのため、独り立ちするまでに時間がかかってしまうのが一般的です。また、若年ドライバーの非効率な運行が配送の遅延など生産性の低下を招くことにより、企業の信頼を失ってしまう可能性もあります。さらに、高齢者よりも10代・20代の若年層の方が事故発生率は高いとも言われています。
こうしたことから、若年ドライバーが増えるにつれて業務遅延や信頼低下などのリスクが増大することが懸念されます。

厳罰化により高まる企業側のリスク

あおり運転は一般車両が行うものというイメージがありますが、一部にはあおり運転をするトラックドライバーもいるとされています。トラックは車体が大きいため恐怖を感じやすく、印象に残りやすいこともあり、トラックのあおり運転が取り上げられると企業・業界のイメージダウンにつながりかねません。場合によっては行政処分を下される可能性もあります。あおり運転の厳罰化は企業側のリスク要因になるということです。

では、どのような対策を取ればリスクを低減し、問題を未然に防ぐことができるのでしょうか。
次章では、企業が重点的に取り組むべき方策を紹介します。

ドライバーの運行管理強化により問題発生防止、低減

上記のような変化に対応し、問題の発生を未然に防ぐためには、ドライバーの運行管理に重点を置いて対策する必要があります。特に、次の2つの対策が重要です。

若年ドライバーに対する支援や育成による業務負担の軽減

個人の知識や経験によって大きな差が生まれないよう、若年ドライバーに対する支援や育成によって、業務の平準化を目指す必要があります。そのためには、走行ルートの自動作成機能やカーナビによる支援などが有効です。こうした支援策により若年ドライバーの即戦力化を図り、業務の効率化を実現します。

ドライブレコーダーなどの運行管理によりあおり運転への注意喚起

あおり運転を起こさないようにするためには、安全運転に対する意識を強く持つことが大切です。そこで、ドライブレコーダーを活用してドライバー1人1人の運転を記録し、徹底して指導を行うことで日々の安全運転意識を高める必要があります。

このような運行管理を効率的に行えるサービスが、パイオニアのビークルアシストです。

車両運行業務の問題解決支援のためのビークルアシスト

ビークルアシストによる車両運行業務管理による業務負担の軽減

ビークルアシストは、車両の運行管理を幅広くサポートし、安全管理の強化や業務の効率化を実現するクラウド型のサービスです。高精度のGPS端末により、車両の位置や走行状況を的確に把握し、自動で記録することが可能です。

訪問先が多数ある場合でも、自動で最適なルートを作成し、訪問先までナビゲートしてくれるため、経験の浅い若年ドライバーでも効率的な走行が可能です。

危険行為の防止のためのドライブレコーダーの設置

また、業務用ドライブレコーダーにより事故リスクを可視化することで、より実感の伴った安全運転指導を行えます。加えて、急加速や急ブレーキなどの危険挙動を検知し、詳細を管理者にメールで通知する機能も搭載しています。これにより、さらなる安全運転意識の向上を図れます。

運行業務の平準化・効率化や、適切な安全運転指導をサポートするビークルアシストにご関心を持たれた方は、ぜひ以下から資料をダウンロードしてみてください。