特殊輸送・風力発電設備・鉄道車両関連事業

アチハ株式会社 様(大阪市住之江区)
導入目的:
交通事故の抑⽌
安全運転意識の向上

クラウド型運行管理サービス「ビークルアシスト(Vehicle Assist)」導入の事例を紹介します。
アチハ株式会社は、風力発電などの特殊重量物の輸送や、建設事業を行う企業です。同社は7台の「ビークルアシスト」試験運用から、わずか3か月ほどで36台の追加導入を決定しました。2022年7月現在43台以上の社用車に導入されています。
今回は導入の動機と追加導入の決め手についてうかがいます。お話をしていただくのは、アチハ株式会社の業務支援課の小玉明弘さんと、人事総務部総務課の畠山幸久さんです。

導入により事故ゼロ件を達成! 「ビークルアシスト」が選ばれた理由

――まず実際に「ビークルアシスト」の導入を主導された小玉さんに伺います。「ビークルアシスト」を試験導入されたのは、どのような経緯からだったのですか。

「実は去年、一昨年あたりに社内での乗用車の事故件数が急増してしまったのです。具体的な数字を申し上げると、月に約2,3件。ほとんどは軽微な物損事故ですが、早急に現状を改めなければならないという課題がありました」(小玉さん)

――アチハは10年前の創業以来、車両や飛行機、風力発電機など、特殊重量物と呼ばれる貨物の輸送を事業の軸とされてきました。ずっと運送業に携わってきたにもかかわらず、特にここ1,2年で事故が増えたという背景を教えてください。

「考えられるのは、建設に関わる事業の成長です。運送事業のドライバーは大型免許を持っていますし、我々が扱うものが特殊であるという緊張感もありますので、事故は稀でした。しかし建設現場で乗用車を使うシーンで、小さな事故が散見されるようになったのです。

何週間も建設現場で待機して仕事することは、アチハとしては初めて経験することなので、現場で起こり得る不測の事態の対応に、追いついていなかった反省があります。ちょうど事業がステップアップするタイミングに、起こりがちなことかもしれませんが」(小玉さん)

――そこで新たな現場での車両管理の必要性を感じられていたのですね。車両管理を目的とした製品が多々あるなかで、「ビークルアシスト」を選んだ決め手は何ですか?

「事故が起こったときに私たち管理側に通知するスピードと、その情報の精度です。現場の人は忙しくて、運転だけをしているわけではありませんから、事故があっても、すぐに報告することが、どうしても難しい場合もあります。

その点『ビークルアシスト』は、例えばドライバーが急ブレーキを踏むと、即時に『急停止がありました』と通知が来る。即時にドライブレコーダーの映像を確認できるので、我々も時間を置かずにドライバーへのフィードバックを行えます。

危険運転が起こったことを報告する通知が1カ月に1回や、1週間に1回しかこなかったり、また通知内容が文字情報のみだったりすると、管理側としても効果的なフィードバックができません。

危険運転が行われてから間を開けずに映像とセットにしてフィードバックできることが安全運転への近道であると、検討時から考えていたので、必要な機能を満たしている『ビークルアシスト』の試験導入を決めました」(小玉さん)

――アチハでは2022年の1月に7台の試験導入を経て、3月には更に36台の追加導入をされました。所有されている白ナンバー車の殆どに導入されたわけですね。

「3ヵ月試験的に導入してみて、搭載している車両に関しては事故率0%でしたので、ある程度の効果は検証できたと見ましたので、導入範囲を拡大しました」(小玉さん)

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「ビークルアシスト」は、危険運転につながるイベントが起こると、即座にドライバー本人と管理側に通知。加えてそのイベントが起こる前12秒、イベント発生後8秒の社内外の動画を自動でクラウドにアップロードします。

ですから管理側では危険運転の状況を即座に具体的に捉えてフィードバックできるのです。アチハでは導入以来事故がほぼゼロ件になるほどその機能が効果を発揮しています。

「ビークルアシスト」を導入して気づいたメリットと課題

――アチハでは車両管理システムを導入するにあたって、必要な機能のビジョンが明確にあったとうかがいました。では「ビークルアシスト」を実際に導入してから、評価が高まった機能はありますか?

「免許証で本人認証をするシステムです。うちは車を社員が共用で使っているので、車両の運行状況とドライバー個人を紐づける必要があります。他社ではQRコードを免許証に貼ってそれを認証するという話も聞きましたが、全員が常にQRコードを携帯するのは難しいと感じました。その点、免許証なら、持たずに運転するドライバーはいないはずです。またうっかり免許証の期限が切れていたとか……そういった事柄もチェックできるのは、管理サイドとしては非常にありがたいと思います。

またパイオニアから、安全運転支援レポートとしてドライバーの評価点数を定期的にいただいておりまして、データに基づいた客観的な評価として活用していますし、気づいたことなどを会社全体にフィードバックするようにしています」(小玉さん)

――どんなことをフィードバックされたのでしょうか。

「安全運転支援レポートのなかに、ふんわりアクセルという項目があります。具体的には発進から最初の5秒間で時速20キロに達するくらいの加速にすることだそうです。

それを知って実際やってみると、5秒間で時速20キロというのは思った以上にゆっくりとした加速です。確かにそういうことを意識していけば、自然と事故の発生する可能性を下げられると私自身が実感したので、資料を作って社内に周知しました。現在は、会社をあげてふんわりアクセルを目指すようにしています。

ふんわりアクセルを守った結果が、安全運転支援レポートの評価にも反映されているとドライバーにも説明すると、『ビークルアシスト』の評価システムの理解にもつながります。一方的な管理ではなく、安全運転を守るドライバーの努力が評価につながるということを、励みにもしてもらいたいと願っています」(小玉さん)

――では現場のドライバーさんと接して安全運転管理者をされている畠山さんにうかがいます。「ビークルアシスト」に対するドライバーさんの反応はいかがですか。

「正直にいうと、最初のうちは抵抗もありました。建設事業のドライバーには、現場の責任者もいらっしゃいます。そういった自ら管理する立場の方もいらっしゃるので、安全運転の為とはいえレコーダーに記録されたり、アラートを共有されるのは気が進まないというか……。

でも最近は危険運転がなければ、我々が必要以上に監視したりすることはないということを理解していただいていますので、皆さん慣れてきたと思います」(畠山さん)

――他に難しく感じたことはありましたか。

「我々はいろいろなところを走行するので、例えば山岳地帯の道なき道を行かなければならない場合もあります。そんな時、野生の動物が出てきたら、急ブレーキを踏まざるを得ないですよね。でも、そういったときにも危険運転と見なされてしまうのではないかということが、ドライバーさんの不安につながるケースもありました。

通知が送られる内容を細かく設定することもできますが、ある道では通常運転でも、別の道では危険運転ということもあるので、通知をオフにすることが適切だとも限りません。

例外的なケースが様々に見えてきて難しいですが、それらをひとつひとつ検討して、運転状況を振り返っているところです」(畠山さん)

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安全運転管理は、日々休みなく行わねばならないので管理する負担も大きいものですが、「ビークルアシスト」なら、日々の安全運転指導を自動化できます。詳細なデータと併せて動画などのデータを記録・保存することで、日々の業務のなかから、危険運転につながるポイントを探り出すのです。

特殊重量物輸送のプロ集団、アチハの安全にかける思い

――アチハは、一般的にはとても運べないような特殊なものまでを運ぶ運送のプロが集まる企業ですが、その安全にかける思いとは、どのようなものがあるのでしょうか。

「他社との比較で言いますと、コンプライアンスの意識です。我々は特に超重物を預かっていますので、度々、通行経路を管轄している道路管理者に許可を取らねばならないのです。通常、道路は20トンまでの重さの車両しか走行できないのですが、特別に許可を取って20トン以上の超重物を運送するわけです。

日頃から法的な許可を取得することを業務の前提にしていますので、法令遵守意識は非常に高いと思います。だからこそ、たとえ建設現場で車両を軽くぶつけるといった軽微な事故であっても、交通事故を看過するわけにはいかないのです。逆に、特殊輸送のプロ社員のみだけではなく、一般社員(白ナンバー)も安全運転をしていることは企業ブランドの底上げにもつながります」(小玉さん)

「一方で特殊な現場ゆえに、法令と現場の実情が離れてしまっていることも多いのが、難しいところです」(畠山さん)

「畠山の言う通り、難しい部分もあります。ただ私は『ビークルアシスト』によって、現状と法令の乖離が明らかになったことは、よいことだと捉えています。

現場の実情を受け止めたうえで、法令も守ることができるあり方を正攻法で探るのが、管理側の仕事なので、今後も『ビークルアシスト』のデータを役立てていくつもりです」(小玉さん)

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2022年4月から白ナンバーのアルコールチェックが義務化されたことに伴い、白ナンバー車でもアルコールチェックの記録が義務づけられました。

安全管理について法律が厳格化する傾向にあるなか、企業は安全運転をより強力に推進する必要があります。事故ゼロという成果を上げたアチハ株式会社の事例を参考に、社用車の運転管理について、見直してみてはいかがでしょうか。

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