2022年6月22日

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安全運転義務違反に該当するケース!事故時の点数と罰則金について 

車や自転車を運転する際は、決められた交通ルールをきちんと守る必要があります。その中でも今回は、安全運転義務違反についてや、違反の内容に応じた違反の点数や罰金について解説します。

目次

1.安全運転義務違反とは

2.安全運転義務違反に該当するケース

2-1.操作不適
2-2.前方不注意
2-3.安全不確認
2-4.安全速度違反
2-5.動静不注視
2-6.予測不適

3.安全運転義務違反での事故の点数と罰則金

4.自転車も処罰の対象なのか

5.自転車の運転における交通違反

5-1.安全運転義務違反
5-2.信号無視
5-3.指定場所の一時不停止
5-4.遮断踏切への侵入
5-5.通行禁止違反
5-6.通行区分違反
5-7.歩道における車両義務違反
5-8.歩道通行時の通行方法違反
5-9.路側帯通行時の歩行者の通行妨害
5-10.交差点安全進行義務違反等
5-11.交差点優先者妨害等
5-12.環状交差点安全進行義務違反等
5-13.制御装置(ブレーキ)不良自転車運転
5-14.妨害運転
5-15.酒酔い運転

6.まとめ

 

安全運転義務違反とは

安全運転義務違反は、ドライバーや歩行者が守るべき交通ルールを定めた法律である道路交通法で規定されています。運転するときは自動車に備え付けられた装置を適切に、そして確実に操作すること、さらには道路の状況や他の車の動きに応じて適切な判断を行い危険のない安全な運転をすることをドライバーに義務付けています。義務を怠って事故を起こすと、違反したとして処分されるのです。
免許を取得したばかりの頃は緊張感を持って運転に臨んでいても、次第に慣れていくと気が緩むこともあるでしょう。
運転中のよそ見や飲食、同乗者との談笑に夢中になるなど、運転中に注意を怠ると大きな事故につながりかねません。交通ルールを守ることは、交通安全を確保するために必要なことです。交通違反をきっかけに多くの事故が発生しています。交通事故の原因として多くの割合を占めるのが、安全運転義務違反です。決められた義務をきちんと果たせば、交通事故を引き起こす可能性も低くなり、未然に事故を防ぐことができます。

参考記事:【4月に読んでおきたい】配属後に起こりがちな交通違反事例集 |お役立ち情報|業務用カーソリューション|パイオニア株式会社 (pioneer.jp)

安全運転義務違反に該当するケース

安全運転義務違反は、飲酒運転やスピード違反といった明らかな違反とは少し違うのが特徴です。具体的にどのようなケースが該当するのか、詳しくご紹介します。

操作不適

操作不適は、自動車の装置の操作ミスです。たとえばブレーキとアクセルのペダルを踏み間違えて建物に衝突したり、ギアの入れ間違えによって前進するつもりが勢いよくバックしたり、といったことが挙げられます。その他にもブレーキの操作間違い、ハンドル操作の誤り、片手運転、ウインカーの不使用など。ハンドル操作のミスではスピードが出ていることも多いため、重大な事故につながりやすいです。普段はきちんと操作できていても、焦ったり慌てたりすると操作ミスをしてしまうこともあります。 

前方不注意

前方不注意は、漫然運転脇見運転に分けられます。
漫然運転は運転に集中しておらず、見ているようで見ていない状態です。
漫然運転をしていると周囲の人や車に気付きにくくなり、信号の見落としや標識の見逃しなども起こりやすくなります。速度が出過ぎているのに気付かないこともあるでしょう。
これに対し脇見運転は景色に見とれたり、ダッシュボードから落下した物を運転中に拾ったり、スマートフォンやカーナビ操作をしたりと、運転中によそ見をすることを指します。
時速60kmで走行中の場合、車は1秒間におおよそ17mも進みます。つまり、少しのよそ見でも重大な事故を起こしてしまう可能性があるのです。 

安全不確認

運転中は前方や後方、左右の安全確認が求められますが、怠ると車や自転車、歩行者と衝突する可能性があります。交差点への進入時や車線変更時、合流時など、運転中は安全確認が必要な場面が多いです。確認が不充分だと事故につながるケースが多いため、より一層安全確認に対する意識を高める必要があります。 

安全速度違反

一般的な速度違反(速度超過違反)は、制限速度や法定速度などで決められた数値を超えたときに適用されます。制限速度は道路標識に明示された数値、法定速度は車や道路の種類に応じて決められた数値です。安全速度違反は、制限速度や法定速度を守ってはいるものの、見通しの悪い場所にもかかわらず危険と判断される速さで走った場合に適用されます。見通しの悪い箇所では状況に合わせて、徐行することや減速することが求められます。 

動静不注視

動静不注視は周囲の車や自転車、歩行者の存在を認識していながらも、相手の動静への注視を怠ることです。具体例としては、右折待ちをしていて対向車がいることは認識していても、自分が先に曲がれると判断して右折したら衝突してしまったというケースなど。相手が止まってくれるだろう、譲ってくれるだろうといった「だろう運転」も該当します。危険性を軽く捉えることや自分の都合のよいように解釈することによって、交通事故につながります。 

予測不適

車の運転をするときは、他の車や歩行者などの周囲の動きを予測する場面が多くあります。たとえば対向車がどれくらいのスピードで走ってきているのか、自車の前を走行中の車が車線変更しそうか、横断歩道付近を歩く歩行者が道路を横断するかといったことです。公共の道路を走っているのは自分だけではないため、周囲の車や歩行者がどう動くかを予測しながら、安全に走行する必要があります。周囲の動きの予測が不適切だと事故につながる恐れがあり、さらに自分の車の車幅や速度といった運転感覚が適切でないことも該当します

安全運転義務違反での事故の点数と罰則金

交通事故を起こした場合、警察は立ち会いのもと当時の状況を調査して、検察に書類送検します。ドライバーの過失が軽く、相手の被害も軽度の場合は起訴されません。不起訴の場合、ドライバーには行政責任が問われる「行政罰」が下されます。点数が加算され、行政処分として課される反則金の支払いをする必要がありますが、反則金を支払うことで刑事手続きが免除されます。 
安全運転義務違反の場合、違反点数は2点です。反則金は大型車等が12,000円、普通自動車が9,000円、二輪車が7,000円、原付車が6,000円です。銀行や郵便局で、支払い期限までに納付します。もし反則金を支払わないと、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金を科せられます。
違反した場合に加算される点数や反則金は、他の違反行為と比べると少なめではありますが、もし重大な事故を起こした場合は、内容に応じて罰金や禁固、懲役などの刑事罰が科されます

自転車も処罰の対象なのか

自転車は場合によっては歩道を走ることもありますが、軽車両として扱われます。つまり、車の仲間であり、自転車を運転するときも車両としての交通ルールを守らなくてはなりません。そのため、自転車も安全運転をしなかったり、決められたルールに違反したりすると処罰の対象となります。
平成27年6月1日から、道路交通法改正によって14歳以上を対象に「自転車運転者講習制度」が施行されています。一定の違反行為(違反、事故)を行った場合に、都道府県公安委員会から講習の受講を命じられます。対象となるのは、3年以内に違反と事故を合計で2回以上繰り返した場合です。警視庁によると受講時間は3時間、手数料は6,000円です。自転車運転者講習受講命令書が交付されてから3ヶ月以内に受講しなくてはならないとしています。もし命令に従わなければ、5万円以下の罰金を支払うことになります。また、自転車でも重大な事故を引き起こした場合は、自動車の場合と同様に刑事罰が科されます

自転車の運転における交通違反

自転車の不適切な走行によって、重大な事故が引き起こされるケースも多くあります。軽車両とはいえ、運転の仕方によっては歩行者や周囲の人たちを危険な目に合わせてしまうのです。こちらでは、15項目の違反行為について解説します。 

安全運転義務違反

安全運転義務違反は周囲の人に危害を加えるようなスピードで走行したり、危険をともなう方法で走行したりすることです。たとえばスピードの出しすぎで周囲に危険を及ぼすこと、スマートフォンの操作をしながらの走行、イヤホンを使用しながらの走行、傘さし運転などです。ただし2人乗りは幼児用座席に幼児を乗車させられる例外もあります。 

信号無視

自転車も信号の色を確認し、赤であれば止まらなくてはなりません。車道を走行中であれば、車道用の信号に従います。歩道を走ってよい場合や自転車通行可の歩道、自転車を手で押して歩いている場合などは歩行者用の信号を見ます。また、自転車は左側の車線を通行するため、右折の際は二段階右折します。右折車に向けた矢印信号が出るような交差点であっても、車と同じように右折専用レーンに入るといった行為は禁止です。

指定場所の一時不停止

止まれの標識や一時停止の指定がある箇所などで、一時停止せずに進む行為です。一時停止をする場所では、停止線の直前で止まらなくてはなりません。また、停止する際は一旦止まって、足を地面につける必要があります。 

遮断踏切への侵入

踏切はトラブルが発生しやすい箇所の1つです。鉄道路線が道路を横切る場合、踏切警報器が鳴ったり遮断機が下りたりして、線路内に入らないように保安設備が備えられています。 

通行禁止違反

通行禁止違反は、道路標識で自転車が入れないとしている場所を走行する行為です。歩道通行可を示す標識等がある場合や、13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者などが運転する場合は歩道を走行できます。また、交通状況によっては安全な通行のために歩道を走るのが適切だとされるときも同様です。 

通行区分違反

通行区分違反は、車道の右側や右側の路側帯を走行するような行為です。自転車は左側に寄って通行しなくてはなりません。歩道と車道の区別があれば一般的には車道を走行します。 

歩道における車両義務違反

場合によっては自転車も歩道を走行できます。ただし走行してよいからといって、歩行者が危険にさらされるような走行はNGです。歩行者に注意を払い、徐行しましょう。

歩道通行時の通行方法違反

道路標識で通行可とされている歩道の徐行や歩道の車道寄り徐行などの行為が該当します。

路側帯通行時の歩行者の通行妨害

歩行者を妨害するようなスピードや方法で路側帯を走行する行為です。路側帯は、歩道のない道路の端に白い実線1本もしくは実線と点線で区画された部分を指します。白い2本の実線で区切られた部分は歩行者用路側帯なので、自転車は走行できません。 

交差点安全進行義務違反等

交差点はトラブルが起こりやすいため、充分に注意しなくてはなりません。交差点で右折する際は、直進する車や左折する車が優先であり、横断する歩行者には注意が必要です。 

交差点優先者妨害等

交差点では誰が優先なのかを認識し、優先者を妨害しないように走行します。たとえば信号のない交差点を走行する際、左から向かってくる車や優先道路を走る車の進行を妨害しないよう、譲りながら走行する必要があります。また、交差点の右折時は直進車や左折車の進行を妨害しないようにします。 

環状交差点安全進行義務違反等

環状交差点安全進行義務違反は、環状交差点を走行する車の進行を妨げる行為です。環状交差点では車は右回りに走りますが、進入する際は徐行して、安全な速度で走行する必要があります。 

制御装置(ブレーキ)不良自転車運転

ブレーキのない自転車や、ブレーキの作動が正常でない自転車、ブレーキが前輪または後輪のみの自転車を運転する行為です。ブレーキがかからないと、いざというときも危険なため、きちんと整備された自転車を使いましょう。 

妨害運転

妨害運転は、改正によって新たに加えられた項目です。他の車の通行を妨げようとして、逆走して進路をふさぐ、幅寄せする、急な進路変更をする、不必要に急ブレーキをかける、ベルを執拗に鳴らす、車間距離をつめる、追い越し違反するなどが該当します。 

酒酔い運転

自動車と同様、酒気を帯びて運転するのは違反行為です。周囲の人を危険にさらしてしまう恐れがあります

まとめ

免許を取得したばかりの頃は運転の際に緊張感を持って注意していても、慣れてくると次第に気が緩んでしまうこともあるでしょう。交通事故の多くは、安全運転義務違反が原因です。しかしながら運転するときはいつも気を引き締めて安全運転をすることで、事故を未然に防げます。操作ミスや前方不注意、安全不確認、安全速度違反、動静不注視、予測不適などが安全運転義務違反として該当します。 
違反した場合に加算される点数や反則金はそれほど多くはないものの、重大な事故を引き起こすと罰金や禁固、懲役などの刑事罰が科されます。また、自転車も処罰の対象のため、交通ルールを把握し、しっかりと守って安全運転を心がけましょう。 

 

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